このブログを、ConoHa WING上のWordPressから、Astroで作った静的サイトへ移行した。
たぶん昔某ライオンがおすすめしていた気がする構成を、なんとなくそのまま使っていたが、記事を表示するためだけにレンタルサーバーを維持するのは無駄なので、更新が近づいたことを機に、ある程度デザインを保ちながら、サーバー代のかからない構成へ移すことにした。
今回の移行作業にはGPT-5.6 Sol xhighを使用した。サイトの構成変更、WordPress記事の変換、デザインの調整、公開設定や動作確認などはほぼ丸投げで、気に入らないところは指摘して修正しながら進めた。Astroで作られていることもしばらく気づいていなかった(しAstroの存在も知らなかった)。
移行前の構成
移行前は、一般的なWordPressブログだった。
ブラウザ
↓
ConoHa WING
├─ WordPress / PHP
├─ MySQL
├─ Cocoonテーマとプラグイン
└─ 記事画像
管理画面から記事を書き、アクセスされるたびにWordPressがデータベースから記事を読み出してページを作る構成である。
WordPressの良いところは、正直よく分かっていない。
移行後の構成
移行後は次のようになった。
ローカルのMarkdown記事
↓
GitHubの非公開リポジトリ
↓
Cloudflare PagesでAstroをビルド
↓
HTML / CSS / JavaScriptを配信
ドメイン名は quantized-cube.com のままで、DNSとサイト配信をCloudflare側へ切り替えた。ドメインの管理は一時的にConoHaへ残し、今後Cloudflare Registrarへ移管する予定である。
記事を追加するときは、ローカルでMarkdownファイルを書き、変更をコミットしてGitHubの main ブランチへ push する。この push をきっかけに、Cloudflare PagesがAstroで公開用のHTMLを自動生成し、成功すると quantized-cube.com に反映される。生成に失敗した場合も、それまで公開されていたサイトがそのまま残る。閲覧時にはWordPressやデータベースを動かす必要がない。
料金はどう変わったか
2026年9月時点の契約内容で比較すると、料金は次のようになる。
| 項目 | 移行前 | 移行後 |
|---|---|---|
| ConoHa WING ベーシック | 次回更新13,068円 | 解約後は0円 |
| GitHubの非公開リポジトリ | 使用なし | 0円(無料枠) |
| Cloudflare Pages | 使用なし | 0円(無料枠) |
quantized-cube.com | WINGの無料独自ドメイン特典で0円 | 年10.46ドル、約1,674円 |
| 通常年の合計 | 13,068円 | 約1,674円 |
Cloudflare Registrarの .com 移管・更新料は、2026年9月に確認した時点で年10.46ドルだった。1ドル160円とすると約1,674円で、ConoHaで有料更新する場合の年2,068円より約394円安い。CloudflareはレジストリとICANNへ支払う原価でドメインを提供しており、実際の請求額は移管時のドル建て価格と為替によって変わる。
Cloudflareへの移管後の通常年では、従来の13,068円から約1,674円となり、年間約11,394円を削減できる計算になる。
移行したもの
今回は94件の記事を移行した。本文だけでなく、次の情報もできるだけ維持している。
- 元の記事URL
- 公開日と更新日
- カテゴリとタグ
- 記事中の画像とアイキャッチ画像
- カテゴリ・タグ別の記事一覧とページ送り
- RSS、サイトマップ、検索エンジン向けの設定
- Google AnalyticsとAdSense
- 記事の目次とサイト内検索
コメントと問い合わせフォームは利用されていなかったため、新サイトには移していない。
静的サイトへ移行するメリット
一番分かりやすいメリットは、レンタルサーバーが不要になることだ。Cloudflare PagesとGitHubの無料枠で運用できるため、ConoHa WINGの次回更新額13,068円が不要になる。今後の主な費用は、Cloudflare Registrarのドメイン更新料である年約1,674円だけになる。
ページはあらかじめHTMLとして作られているので、表示も軽い。WordPressのログイン画面やデータベースが公開サーバー上にないため、更新していないプラグインが攻撃される、といった心配も減る。
また、記事やサイトの設定がすべてGitで管理される。変更履歴が残り、問題があれば以前の状態へ戻しやすいのも便利。AIからも操作しやすい。
デメリット
WordPressのような管理画面はなくなった。また、公開日と更新日は自動では入力されないため、記事ファイルに手動で記録する必要がある。
コメント、問い合わせフォーム、人気記事ランキングのような動的機能も、そのままでは使えない。必要になった場合は外部サービスやCloudflare Workersなどを組み合わせる必要がある。
テーマやプラグインを選ぶだけで機能を追加できたWordPressと違い、表示を変えたいときは基本的に自分でコードを直す。逆に言えばカスタマイズ性が高く、この時代にはむしろメリットである。
WordPressと静的サイトの比較
| 項目 | WordPress | Astro + Cloudflare Pages |
|---|---|---|
| 記事の編集 | 管理画面 | Markdownファイル |
| ページ生成 | アクセス時にPHPとDBで生成 | 公開前にHTMLを生成 |
| サーバー費用 | 次回更新13,068円 | 0円(無料枠内) |
| 保守 | 本体・テーマ・プラグインの更新 | 依存ライブラリとコードの更新 |
| 動的機能 | プラグインで追加しやすい | 外部サービスなどが必要 |
| バックアップ | DBと画像のバックアップ | GitHubに履歴が残る |
| 自由度 | テーマの範囲で調整 | コードで細かく調整できる |
まとめ
複数人で更新するサイトや、コメント・会員機能などを使うサイトなら、WordPressでもいいかもしれないが、このブログのように更新者が一人で、ほとんどが記事の閲覧だけという場合は、静的サイトとの相性が良い。移行作業には手間がかかったが、かなりの部分はCodexにやってもらえたし、URLや記事情報を維持したまま、運用費と保守作業を減らし、コーディングエージェントからも作業しやすい構成にできた。